大震災からの復興と再生
2011年3・11大震災は、平穏な日常を突然引き裂き2万人に及ぶ死者・行方不明者を出す自然災害でした。取引先では、岩手県釜石市の社長さんが津波の犠牲となり、福島県浪江町のブティックの店長とは連絡が取れないままの状況となっています。第一原発の事故は、現在進行形の人災です。
この3・11を境にして弊社のコンセプトもまた再考を迫られています。これまで「働く女性」が日常的に持つバッグを提供することから出発した訳ですが、この「労働」の意味するところが時代と共に変容してしまっているのです。ハンナ・アレントによれば、「労働」、「仕事」、「活動」という三つの側面から考察し、近代は「労働」(賃労働)が最上位に来てしまったが「活動」が最上位に来るべきであるとしました。
こうして大震災を機に「労働」というより「活動」に焦点を当て、復興と再生の担い手の身体がもっと自由に「活動」できるバッグを提供していきたいと思っております。